『最近の自動車盗難の実情と対策』
日本損害保険協会では毎年11月の1ヶ月間に保険金を支払った自動車盗難事故について調査を行って、その結果を公表しています。その公表資料に元に、最近の自動車盗難の傾向について分析します。
グラフは、日本損害保険協会発表2006年統計資料を元に作成したものです。

車上あらしが増加しています

近年、車上あらし(車上ねらい)が増加している傾向が見られます。
車両本体の盗難が減少し、車上あらしが増加傾向となっている理由には複数の要因があると考えます。
ひとつは、イモビライザーの装着率の増加です。過去に車両本体の盗難の対象となっていた高級車、海外で人気のある左ハンドル車、RV車はイモビライザーの装着率が高く、盗みづらくなっています。事実、車両本体の盗難件数は、2003年11月調査では1436件、2006年11月調査では786件と減少傾向が続いています。しかし、イモビライザーの装着では対策とならない車上あらしは減少傾向が緩やかとなっています。その結果として、相対的に車上あらしの割合が増しています。(図1)
図1

車両本体の盗難が減少しているもうひとつの原因は、「自動車盗難の増加」していることが、意識として浸透したことです。その結果として、イグニッションキーの抜き忘れや運転席周辺への放置が非常に減少し、車両本体盗難の減少として効果が現れていると考えられます。
抜き忘れなどが原因で自動車盗難にあった割合は、H10年には52%でしたが、H18年には約28%までに減少しています(表1)。
  
自動車盗のキーの有無別認知件数の推移 (表1)            警察庁 H18統計資料より
   平10 平11    平15 平16 平17 平18
総件数 35,884 43,092 中略 64,223 58,737 46,728 36,058
キーあり 件数 18,752 19,234 18,568 15,999 13,186 10,355
割合[%] 52.3 44.6 28.9 27.2 28.2 28.7
キーなし 件数 17,132 23,858 45,655 42,738 33,542 25,703

カーナビの被害が急増しています。
車上あらしの被害品目の推移を見ると、2003年頃まで被害品目の首位であった「オーディオ製品」の被害が徐々に少なくなり、「カーナビ」の盗難が急激な増加傾向にあることがわかります。(図2)
「カーナビ」が段々普及してきたこと、後付け商品が多いこと、商品が高額なことから盗品の売却効果が高いことなどが原因になっているものと考えられます。
同調査による他のデータでは、純正品の被害は35.5%、後付品(市販品)は57.1%(2006年11月調査)と、後付品の被害が多い状態ですが、純正品だから安心とは決して考えてはいけない状態です。
図2

車格により異なるカーナビ盗難
先ほどカーナビがもっとも狙われていることを紹介しましたが、ミニバンと軽自動車ではちょっと様子が違っています。
ミニバンでは純正品と後付品の盗まれる割合がほぼ半々ですが、軽自動車では後付け品が盗難にあっている割合が多くなっています。(図3)
後付け品でモニターとカーナビ本体が分離しているタイプの時には、降車時にモニターを取り外しグローブボックスにしまうなどの工夫をしたり、携帯型カーナビの場合には降車時にこまめに取り外すなどの対策が大切です。
図3

車上あらしの標的はミニバンと軽自動車
車上あらしの標的はミニバン、軽自動車、そしてコンパクトカー(1000cc〜1500cc車)が多くを占めています(図4)。特にミニバンの被害は年々増加傾向にあることが一目瞭然です。
ちなみに被害トップはノア・ボクシィー(215台)で、2位のワゴンRの約2.5倍もの被害にあっています(2006年11月調査)ので、警報機の取り付けなどの検討、対策が必要でしょう。
図4

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